概要
宅配水の大手、プレミアムウォーターグループの製造会社、プレミアムウォータープロダクツ株式会社は3カ所目の生産拠点となる岐阜北方工場(岐阜県北方町)の第二期工事を終え、本格稼働を開始。最新の自動化設備を導入し、大幅な省人化と量産化を目指しました。梱包から出荷に至るエリアにはロボットパレタイザやトラックローダなどオークラのマテハン設備が採用され、30名の人員で月間240万本が生産できる体制が整いました。
設備の特長
工場の生産・物流フロー
最新鋭設備で高能力化をはかる
工場内には最新鋭設備が導入されています。容器となる12リットルPETボトルは内製化するとともに、充填、箱詰め・梱包、出荷までが一気通貫で行われます。とくにPETボトル製造には最新鋭の成形機(毎時能力1500本/台)を導入し、高能力化をはかりました。
12リットルPETボトルへ天然水が次々充填される
高速処理する最新鋭箱詰め機
2種のロボットパレタイザで自動化を推進
製函機の上流ではデパレタイズ用のロボットパレタイザが稼働しています。パレット積みされた結束段ボールシートを専用ハンドで1束ずつ確実にばらしていきます。結束シートはこのあと、自動機で紐切り・製函され、充填済みの12リットルボトルが高速で箱詰めされます。そして、梱包ラインにもロボットパレタイザが導入されました。箱詰めされたケースを4ケース(約50kg)単位にパレタイズします。梱包ラインは2ラインあり、2台が稼働しています。
結束段ボールシートをばらすロボットパレタイザ
4ケース単位(約50kg)に積み付けるロボットパレタイザ
16パレットまとめてトラックへ積み込み
実パレットは自動倉庫に一時保管され随時出荷されますが、出荷ヤードで威力を発揮するのがトラックローダです。自動倉庫から次々と出荷ヤードに排出される実パレットを16パレットまとめて10tトラックに積み込みます。これまでフォークリフトで行っていた積み込みの自動化が実現しました。
16本のフォークで16パレット持ち上げ
トラックへ16パレットを一気に積み込み
オペレータ1人でトラックローダを操作
設備導入の効果
トラックの積み込みは熟練のフォークマンでも1車分で30~40分かかっていましたが、トラックローダは積み込みだけなら3分半、ドライバーの緩衝材の出し入れなど付帯作業を含めても7分で完了することができます。現在1日の平均出荷トラック台数は約40台ですが、100台程度の出荷量まで対応が可能です。
お客様の声
岐阜北方工場は良質な水に加え、物流環境にも恵まれた工場で、市場の大きい東名阪エリアへの出荷が容易になった。工場設備は二期に分けて導入したが、とくに大量の商品をスピード出荷できる構内物流の効率化に注力した。コンベヤやロボットパレタイザなどオークラさんのマテハン設備を数多く採用したが、最大の目玉がトラックローダだ。この設備で劇的な効果が出ることを確信していた。現在ドライバーの荷待ち時間はほとんどなくなり、2024年問題への対策もつながっている。
※本記事内容は2024年7月に取材した内容を元に構成しております。
記事内の数値データや組織情報は取材時のものとなります。